======= もくじ =======
最初手順見た時は「ええーー」って言ったわりに、
一番回数作ってるパンです(笑)
結論として手間と完成品のバランスが一番よかったパン
この本は、「スティックパン」の吉永麻衣子さんがその後「どでかパン」を経て、次の段階?として出された本です。
どでかパンを数回作ってたので、その次の本、かつ、図書館で数人待ちだった(笑)こともあって、中身の確認ナシで購入しました。
そして届いた本をわくわくしてめくったら、
こねるんじゃん!Σ (゚Д゚;)!
騙された!って最初思いましたね(笑)
どでかパンが容器に粉入れて水分足してぐるぐる混ぜておしまいだったので、
その次の本ならきっともっと簡単になってるはず!
って、勝手に思っていたのです(笑)
最初は、正直、あー買って失敗した(>_<)って思いました。
書店で立ち読みで内容確認してたら、たぶん買わなかった。
しかし。
逆に言うと、店頭で確認しないで買ってよかったかも。
だって確認してたら買いませんでしたもん。
それだけ最初に文句言ったわりに、
このパンが一番回数作ってるパンです(笑)。
何種類化作ってみましたが、その中で
かかる手間と、できあがるパンのパンらしさのバランスが一番とれてるパンです。
実践。
まあ、買っちゃったんだし、とりあえず1回作ってみるか(´・ω・`)
と、試しにいっぺん作ってみたら、
あれっこれそんなに手間じゃないし面倒じゃないΣ(゚Д゚)
と、印象が140度ぐらい変わりました。
その時はまだ半信半疑だったので180度ではなかったですが、今は完全にひっくりかえりました(笑)
手順は簡単で、
- 粉+塩+砂糖をはかってまぜる
- 水分とイーストをはかる
- 水分にイーストを放り込む
- 粉と水分を混ぜる
- 手でこねる
- 容器に入れて冷蔵庫へ
これで8時間以上おくと完成(・∀・)
こねる作業はあるんですが、手はほとんど汚れません。
これが、私てきにはこのレシピを認めた(えらそう)最大のポイントでした。
作例
実際に作ったとこをざくっと写真で紹介します。
粉をはかって、フォークでぐるぐるっと混ぜる
水分をはかって、上にイーストをばばー
(スーパーで売ってるそんなに高くないふつうの強力粉を使う場合は
水分は大さじ1くらい多めにするとよいです)
イーストがだいぶ水を吸った感じになったら
粉をばほー
本の手順だと、粉の中に水分を放り込むんですが。
なんかね、これ何度かやってすごい疑問に思ったことで。
そうやると、水分の容器に相当、水分とイーストが残るんですよね(・・
「コンマ以下まではかれるデジタルスケールできちんとはからないとだめですよ!」ゆっといて、
水分の容器に残る相当な量の無駄ぶんはどうなるわけ?って。
容器に残るぶんも計算に入れての分量ならそう書いてほしいし、
でもユーザーがどんな容器でどんなふうに作るかわかんないんだから
無駄になるぶんってどうやって算出したわけ?って思うし
そうじゃないなら
なんのために高いほうのデジタルスケールを要求するわけ?意味なくね?
粉のほうがぱん!ぱん!ぱん!!!ってやったら全部まぜこめるよね?
って思いませんか(・・ 思いませんかすいません(´・ω・`)
と、そういう細かいとこにクソうるさいところを発揮して、
神経質に3.9にも4.1にもならないようにイーストを4.0gはかる労力を無駄にされたくないし、
ほかの本で水分の中に粉を入れる方式もあったので、水に粉を放り込んでもパンはできるし誰も死なないんだなとわかったので
ここはアレンジすることにしました。
そしたら、へらで粉と水分を混ぜます。
ボウルのふちからへらを入れて、下からひっくり返す感じでよいしょよいしょ
やってるうちにこんなかんじになってきます。
へらは継ぎ目のないタイプオヌヌメです。
ダイソーのこれがすごい使いやすくて、私2本め買っちゃいました。
いかにも濡れてるなってところがほぼなくなったら、
ここから手で数分こねます。
握って、折りたたんで、握る
ぐらいの感じで私はやってます。てきとー。
なんとなく全体にまとまってつやっとしてきたら終了。
保存容器に油をたらして
ペーパータオルを小さめに折ったやつで容器全体に塗り広げて
生地を入れて
冷蔵庫のすみっこにどん。
ちなみにこれはジプロックの1100mlコンテナです。
ほんとはもうちょっと小さくていいと思うんですが、
ジプロックは最近なんかリニューアルしたのかなんなのか、
容量はあってもくそぺったんこなスリムなんちゃらになっちゃって、
このままタテヨコもう1~2割小さく高さもちょびっとだけ低く、
みたいなコンテナが見つからなくて、これ使ってます。
この写真のは、昼に作って次の日の朝食べるつもりなので冷蔵庫入れてますが、
私は冷蔵庫の温度をかなり低めに設定してるので、
夜作って朝食べるつもりなら野菜室に入れます。
じゃないとふくらみが足りないです。
それでもまずくはないけど。
ちなみに、だいたい1日後の同じ生地は
このくらいになりました。
こねる。だけど手はほぼ汚れない
というわけで、こねるはこねます。
でも、短時間だし、なにより、先に水分がなくなるくらいまで混ぜてるので、
手がほぼ汚れない
高ポイントです。
ほかのエントリにも書いてるのでくり返しになっちゃいますが、
私は高校時代にギターをやって無駄に深爪しちゃったせいで、
指の先端が爪よりだいぶ飛び出てるので、育爪を心がけてます。
今は掌蹠膿疱症でそのへんの情熱もちょっと下がっちゃってますが、
それでも、爪の先端を後退させることは極力避けたくてですね。
なるべく爪と皮膚の間にものが詰まるような状況を回避したいので、
(爪の下をほじると爪がはがれてピンクベッド=爪のピンクの部分=
爪と皮膚との境い目が後退します)
まあ、このパンでも、こねる時は手袋しますけど(笑)、
素手でやったとしてもほぼ手にべたべたしたものが残らない
のはとてもポイントが高いのです。
ぼーっとしてて手袋しないで手つっこんじゃってもぎゃー(>_<)ってなりませんから(笑)
結局一番多く作ってるパン
そんなわけで、
ちょっと流れ出てきてますがチョコレート入りとか
全粒粉入り生地でベーグルとか
吉永さんのパンの元祖ともいうべきスティックパンにしたりとか。
いろいろ見たパンの本の中で、結局一番回数を作ってるのはこの本のレシピです。
ざっくりいいとこと気になるところ
を並べてみたいと思います。
いいところ
手間がそんなにかからないわりに、ちゃんとしたパンになる
スティックパンは手軽だけど菓子パンぽさが抜けないですし、
どでかパンは、うん、パン・・・なんだけどこう、
お店で売ってるパンとはちょーーーーっとちがう・・・かなあ・・・
って感じで、いかにも手間を省くためになんとかしました感が強かったんですが、
このパンはふつうに丸パンにしたりロールパンにしたり食パンにしたり、
いわゆる「売ってるパン」にかなり近いパンになります。
そのわりに、ちょっとこねるけど手は汚れないし、
生地作り終わったらあとは放置でよくて、
1時間半たったらガス抜きするだの35度のぬるま湯を用意するだのしなくていいし、
今のところ試してみた限りでは、パンらしいパンになるメソッドの中では一番手間がかからないパンだと思います。
けっこう長期間生地のまま保存がきく
本では5日となってますが、一週間ぐらいぜんぜん平気でした。
先に成形すると3日ともなってますが、↓の理由で成形したら全部焼いちゃうのでそっちは試してません。
焼いたあとも2~3日食感が劣化しない
これけっこう大事。
ホームベーカリーで焼いたパンはどうも、
作りたてはすっごいうまいんですがほかほかのところにごまかされてるのか、
翌日になるといまいちということが多いです。
くくぱどのレシピにも「翌日もふわふわ!!」とか「次の日もおいしい!!」とか、
味が劣化しにくいレシピであることを売りにしてるものが多い、
つまりホームベーカリーのパンはできたてじゃないとおいしくない(・x・)
ものだということで、
それだと、一人暮らしの私としてはその日全部食べてさらにまるく育つか、
おいしくないのを我慢して残りを消費するか
食べきれなかったぶんは処分する
しかないので(´・ω・`)
数日かけても最後までおいしく食べられるのは大事です。
ベースの生地からの成形のバリエなのでわかりやすい
生地は普通生地・甘生地・全粒粉生地と3種類あります。
ベジ生地という名前で、野菜を混ぜ込む生地もあるんですが、
トマト生地はトマト缶200g、かぼちゃ生地はかぼちゃ70g水30g牛乳100gって
それ一つのくくりにまとめていいレシピじゃないんじゃ(・・;
と思うので、私の中では別枠です。
野菜きらいだからわざわざパンにしないし( ´◔ ‸◔`)
で、1つの生地を5日かけて使うというコンセプトなので、
同じ生地からいろんなものを作るバリエーションが提示されてて、わかりやすいです。
製法は同じなんだけどページごとに微妙にg数をかえてこれは◯◯これは△△と名前のちがうものを作る本もあるんですが、これは逆に応用がきかないんですよね。
1つずつが応用っていうか。
◯◯パンを作るにはえーとどのページだっけ(>_<)ってなるので、それよりは、
全粒粉生地を作ります、それをのばして切ってこういう食べ方しましょう、まるめてゆでてベーグルにしましょうとか、
生地の先にあるものを見せてくれるのはイメージがつかみやすいので、とても普段使いしやすいです。
気になるところ
1回ぶんの分量が完成生地450gと、1人ぐらしにはやや多め
粉250g+あれやこれやでおよそ450gの生地が作れます。
ちょっと多いです。
1セット作って食べる都度焼いてると、4~5日から一週間で食べきるので、消費期限的には問題ないんですが、
生地を2種類作って日ごとに使い分けて食べる
とかはちょっと難しいかも。
朝晩全部パンならいけると思いますが、日本人なのでコメも食べたいですしねえ(・・
ただ、卵を使う生地なんかもあるので、卵1こで作れる量というとどうしてもこうなっちゃうんでしょうね。
生地は冷凍もできるそうなので、2種類3種類作って半分1/3にわけて冷凍しとくのもありかもです。
使用例にやや無理を感じる
パンは1こぶんで45gの計算らしいです。それで大人2人で5日間で消費するので、
生地の完成分量が450gになってるらしいです。
というか、先に生地450gがあって、それを一週間ぶんの朝ごはんに割り振ったんですかね。
つまり、「この生地1回つくると一週間のうち平日5日ぶんの朝ごはん用のパンがまかなえますよ(・∀・)」と言うことで読者に分量のイメージをつかませるためにはわかりやすいしキリがいいんだろうとは思いますが。
本のすみっこに「1人ぶん45gでは少ないと思うかたもいると思いますのでできあがり量を調整してください」とあって、つまり足りないなら倍量なり1.5倍量なりにしてくださいってことみたいです。
そうまでして「大人2人の5日ぶんの朝食をまかなえる量の生地が作れます」ってとこをポイントにしなくてもいいんじゃないのかなあ(・・
あと、なんというか、家族の単位というか、
つがいで存在してるのが当然
という意識が透けて見えてバツいちシングルとしては少々もにょります。
まあ、著者さんはお子さんもいらっしゃるようなので、
不妊とか妊活とかセンシティブな問題のようなので子供のあるなしはおいといて、
最低でも人間にはパートナーがいてつがいで暮らしてて当然
だという意識なんですかね?
パートナーも子供もいないけど自炊してるしパンも作りたい
という私のような読者は読者として想定してないのかもしれません。
とりあえずね、ほんと聞きたいんですけども。
なんで1こ50gじゃだめなんですかね(・・
9こしか作れなくて5日ぶんのごはんがまかなえなくなっちゃうしその上さらに2人で分けることもできなくなっちゃうからですよねわかります(・x・)
でも、だったら500gになるようにレシピの調整とかできなかったんですかねえ??
そのへん私素人なのでわかりませんが。
そうすると粉が250gじゃなくて269gみたいなわかりにくい数字になるとか?
でも、「2人の5日ぶんの朝食」でさえなければ、
これってちっとも問題じゃないんですよね(笑)。
出版社の戦略なのかなあ。そうやってわかりやすくしないと売れません!みたいな。
すみっこの「少ないと思うひとは」が作者さんのせめてもの抵抗なのかもしれません。
(全部私の勝手な推測です)
10等分とか切れないよ?
ある重さの、いちおうまるっぽくなってるけど形はてきとうなかたまりを、
正確に10等分ってみなさんできますか。
私はできません。
2等分4等分でさえけっこう難しくありません??
たとえば100gの砂糖があって、それをちょっとずつスプーンでとって10gずつ10こにするなら、まあ、できなくはないかと思います。
でも、450gのかたまりのはしっこから「45gぶんを切り取る」って
無茶ゆうんじゃねええええええヽ(`Д´)ノ
ってなります。
しかも、「できるだけ断面は小さくする」とか「足りなかったらもう少し切り取ってくっつけてもよいがこねない」とか
どないせいっちゅーんじゃヽ(`Д´)ノ
ちなみに、きちんとはかってつくっても生地は450gにはならないことが多いです。
別に10等分でなくて8等分でも10こに分けるけど全部大きさが違っても死にません。
どうせ食べるの私ひとりだし。
なので45g切ってどうこうは初回から無視してます。
これはだいたい4分割して、それを2つに分けて丸めたもの。
粉の指定がない
前の本は国産強力粉指定だったんですが、
今回の本は記載がありません。
この分量でスーパーの強力粉で焼くとちょっとむっちりもっちり歯ごたえアリなかための仕上がりになって、
水分を大さじ1ほど増やして焼くとふんわりもちっと柔らかく仕上がるので、
たぶん国産小麦を前提にしてあるレシピじゃないかなと思います。
パン作りはじめての人用の本ってことなので、そういうのあえて書かないであるのかもしれませんが、どっちなのかはっきり書いてある、もしくは両方用の水分とかの指示があるといいのになあ、ってこれはこの本に限らずですが思います。
でもおいしいよ(・∀・)
なんかいろいろ本の構成には文句がありますが(笑)、
パンはおいしいです(・∀・)
私は一番近くて安いドンキで売ってる(中ではやや高めの)オーマイの強力粉を使ってますが、
水分は大さじ1ぐらい多め
がほどよい仕上がりです。
このへんは複数回実験するしかないのかもしれませんね。
うっかり内容確認前に買っちゃった本でしたが、結果は大正解でした(・∀・)
データ
発売日: 2016年10月26日
著者/編集: 吉永麻衣子
出版社: 主婦の友社
サイズ: 単行本
ページ数: 96p
ISBNコード: 9784074195329