======= もくじ =======
もう終わっちゃいましたがkindle版73%オフセールしてたので買っちゃいました
※旧ブログに掲載していたレビューです。
渡辺先生による作り置きMEC食レシピ本
毎度おなじみ、MEC食+カムカムダイエット提唱者渡辺先生による作り置きレシピ本です。
わりと発売後すぐから存在は知ってました。
MEC食も作り置きもしてる身としてはかなり気になる本です。
が、1冊めのレシピ本が自分的にはちょっと使えないものが多すぎたので、即買いは回避。
図書館で借りて確認しようと思ったら用意がなくて、どうしようかなー購入リクエスト出そうかなーと思ってたらKindle版が73%オフ(+20%ポイント)でかなりお得だったので買っちゃいました。
使えます(わたし的には)
結論として、私には買って正解。
味つけゆで卵とか、卵焼きのバリエとかゆで豚とか蒸し(ゆでだったかな?)ささみとか、かなりオーソドックスなレシピが多いのと、作り置きという性質上、最初の本のようにバリエーションとしてソースを何種類も並べられなかったのか、1つ前にレビューした中高年ご老人向けの本の路線でいくことにしてそういう層には拒絶反応出そうなチリだのニョクマムだのパクチーだのは避けることにしたのか、そういう、私にとっては使えないページがあまりありません。
そのぶん、参考にできるレシピがけっこう多いですが、1つの料理にソースやちょい足しでバリエを求めてるかたにはあまり向かないかも。
バリエーションも、ある意味ややコロンブスの卵というか、誰でもそんなん思いつくだろみたいな、いんげんとチーズの豚肉巻きのアレンジとしてパプリカを巻くとかアスパラとベーコンを巻くとか、そういう方向なので、はぁ?( ゚д゚)、ペッ ってなるかたもちょっといるかも。
私はこういうのがむしろありがたいんでかまわないんですけどね。
内容紹介
というわけで、あらためて内容紹介。
第1部 MEC食及びカムカムダイエットの紹介
冒頭しばらくは、MEC食の本はどれもそうですが、「MEC食ってなに?」「なんでMEC食がいいの?」といった、1冊でも渡辺先生の本を読んだことあればもうわかってることが書いてあります。
初見の人以外は、ここは毎週放送するアニメのOPだと思ってさささっとめくっていきましょう。
最初のレシピ本に載せたら私のように「それが知りたかったんだよ!!!」という感想が多かったのか、今回の本にも「ひと口は粒ガム程度の大きさ」はちゃんと載ってます。
いやほんと、それが知りたいんだよねwww
口に入れたものを30回噛めばハムスターのごとく口いっぱいに頬張ってもMEC食(というかカムカムダイエット)になるわけ?っていう、とても素朴な疑問がこの1行ですべて解消されますからね、載せとくに越したことはありません。
第2部 各種レシピ紹介
ここがメインですね。
まず肉10種・卵4種のピックアップレシピが紹介されてて、そのあと肉が豚・鶏・牛・ひき肉・レバー・加工肉、卵、コラム的に患者さんのMEC食お弁当紹介+作りおきのルール、チーズ、(つけ合わせ用)野菜、ドレッシング類、スープ&煮込みと、ページ数のわりには品数多くレシピが並んでます。最後に作り置きを利用した一週間ぶんのお弁当例。
余談ですが渡辺先生のレシピには必ずスパムが使われてるものが入ってて、このへんはさすが沖縄の人というかんじw
もちろん、商品名じゃなく「ランチョンミート」という名前ですが(笑)
じつはスパムって生まれてこのかた食べたことないんですが、近くのドンキでいつも安売りで山積みにされてるので一度ぐらい買ってみようかなとたまに思います(笑)
第3部 定番の体験談ほか
レシピ紹介が終わるとこれも定番ですが、MEC食でやせたひとの体験談。個人的にはこれはいつも邪魔っていうか(;・∀・)環境も仕事も家族構成も生活習慣もぜんぜんちがう人に「ワタシこぉ~~~んなに痩せましたぁ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°」って言われてもはいはいそうですかぐらいしか思わないんで読みません。
でも他人の体験談がモチベになる人はいると思うのでこれはこれで必要なのかもしれません。
最後にMEC食のおさらいと、MEC食100問100答。
この100門100答が、案外とよかったです。
100もひねり出すの大変だったのかおいおいっていうのもあったりしますが(とくに最後のDr渡辺編(苦笑))、いい意味で重箱のすみをつついてて、いざMEC食やろうと思ったけどこれってどうなのかな、という細かーい疑問がかなりピックアップされてます。
結論:かなりの良書
というわけで、
- MEC食とカムカムダイエットの理論がひととおり載ってる
- 載ってるのは基本的な料理で、実践するMEC食のイメージがつかみやすい
- 細かい疑問にもかなりのところまで答えが用意されてる
この3点で、個人的には今まで読んできた渡辺先生の著書の中ではトップクラスだと思います。
どれか1冊だけMEC食の本を読んでみたいんだけどどれがいい?と言われたら、今のところ私はこの本を挙げます。
作り置きメニューではありますけど、別に必ず保存しないといけないわけじゃないですからね。
続けて2日か3日で食べてもいいし、量減らして作って冷蔵庫に入れないで食べきればいいわけですし。
ちょっと高いですが、Kindleだと20%ポイントバックあるし目的のページに飛びやすいので紙にこだわりのないタブレット持ちのかたはKindle版でもいいかもです。
ちょっとケチもつけておく
と、なんか絶賛っぽいこと書いてますが、気になるところもいくつかないではないので、それも書いておきますね。
食材の指示が細かくてややしつこい
私は、そもそも代用食がきらいです。
肉は好きだけど肉が食べたくないからグルテンを焼いてしょうゆであじつけしたらほらいかにもお肉!でもお肉じゃないのぉ!チョーヘルシー!!≧▽≦ノシ みたいなのだいっきらいです。
食いたいんなら食えよ(゚Д゚#)
と思うのですよね。
そんなことで自分を騙してうまいことやったつもりになってるのとかどうにも好きになれません。
あと、いじましくていやなんですよね。
これを使えば、ほら!これを使った(食べた)気になれるでしょ!!(゚∀゚)っていうのって。
もちろん、それが楽しいかたもいるのは理解しますし、やめようよとは言いませんが。
それともちろん、なんらかの事情でそのものが食べられなくて代用するのも別の話です。
これ食べるのぉ?いやだなあ、でもやせるためにはそうするしかないから、しょうがないんだよね(>_<)みたいな考え方をするくらいならいっそ食べないほうがいいんじゃないのかな、と思ったりします。
だって、なんであれ、いやいや仕方なくやるダイエットは長続きしないですし無理して体重落としても絶対リバウンドします。経験者うそつかない。
逆に、面白がって楽しくやれば、1日3箱吸うくらいのヘビースモーカーでも煙草をやめることは可能です。
これも実体験。
で、本の紹介に戻りますが。
もとより渡辺先生はずっと甘味料は砂糖を使わないことを推奨というか、レシピにはいつもさりげなく「砂糖(なるべくラカントのような糖質0のもの)」というふうに、砂糖はあんまり推奨しないんだよね~~、という書き方がされてます。
まあ、基本はローカーボン=糖質制限ダイエットなんですから当然っちゃ当然ですが。
この本には堂々と「砂糖ではなくラカントなどを使いましょう」と書いてあって、それ以外にも、小麦粉のかわりにきなこ、パン粉の代わりに高野豆腐を砕いたものを使いましょうってあるんですね。
まあその、「この本で使っている食材紹介」のページに推奨される選択肢として載ってるだけならいいんですが。
あちこちのページに「きなこを使えば小麦粉を使わないですみます!」「パン粉のかわりに高野豆腐を使うことで糖質ダウン!」とか、ことあるごとに書いてあるんですよね。それが鼻につきます。
※個人の感想です。
やや疑問を感じる記述も
それと、「ん??」って思う記述が時おり。
たとえば、かなり冒頭のほうなんですが、ポークソテーが紹介されててですね。
「焼いて切って保存しておけば」ここまではいいんですが「小腹がすいた時にすぐ冷蔵庫から出して口に」
ねえちょっとまって?
みなさん作り置きしたことありますか。
焼いた肉とくに豚肉を保存容器に入れて冷蔵庫に入れておいたもの、そのまま食えますか。
私は、やるときもやらないときもありますがぼちぼち作り置きやってます。
会社に通ってはいないけど、作りおきしてあると冷蔵庫から出したものだけでほとんど食卓が完成するからラクなんですよね。
ですが、じつは最近、作り置きというよりは味噌漬けにしておいて食事の時に焼くとか、作ったら残りを翌日の朝食べるとか、そういう、やや「作り置き」からははずれた作り方をすることが増えてます。
なぜかというと、まさにこの問題なんです。
あのね、
ただの焼いた豚肉冷蔵庫に入れといたら油が固まってそのまま食ったらにちゃにちゃしてクソまずいですよ?
うちにはレンジがないので、いちいちトースターで焼くか小さいフライパンでかるく焼きなおすかしないといけないので、いちから作るよりはもちろん楽ですけどあんまり作り置きの妙味がなくて、それで肉類の作り置きをあまりしなくなりました。
お弁当はいいんです。
冷蔵庫から出してちょっと時間たちますよね。室温ぐらいにはなりますし、保冷剤を入れておいたとしても、冷蔵庫から出したての冷たさではなくなってます。
そのくらいなら、いいんです。
レンジにかけるなり、かるくトースターであぶるなり、少しあっためるor室温に戻せばそんなことはないです。
が。
「小腹がすいたから冷蔵庫に保存してあるものを取り出して口に放り込む」
って。
できませんよ(;・∀・)
軽く温めてとか、そんなことも書いてません。
しかもここで紹介してるのポークソテーなんで、とんかつ用肉ですよ。
なおさら食えません。
なんかね、もうこれだけで、ああ、このひとは作り置き生活をきちんとしたことがないんだろうなって思っちゃうわけです。
作り置きで肉を扱う時というのは、いかにして冷えてもまずくなくぱさぱさにちゃにちゃしないようなものにするかというところに神経を使うわけです。
だから、つくおきさんとか週末作り置きさんとか見てもわかるように揚げ物焼き物、焼いたり揚げたりゆでたりしたあとでたれにつけこんだものなんかが多くなるんですよ。
そうなると、残りのレシピもちょっと疑いの目で見ちゃうんですよね。
たとえば、「7時間以上漬けるとしょっぱくなって食べられなくなるので7時間で取り出すべし」と、コピペですね(・∀・)って感じで書かれている味つけゆでたまごですが、塩味のはたしかにしょっぱかったですがしょうゆ味は7時間だとちょっと味うすかったです(・・
というか、それ以前の問題として、「ゆで卵をつくって塩水等につけた7時間後に卵をつけ汁から取り出せ」ってちょっと無茶ぶりじゃありません?
なんというかこう、料理の専門家とか、長年おうちで料理してきましたっていう探究心のある主婦のかたが自分の知識を1冊の本にまとめました、っていう、そういう「何度も作ってるけどこれがベストの配合」みたいな、そういうこなれた感じがないんです。
おそらくは、「今作りおきがはやってるらしいからからめたらきっと注目される度合いが上がるだろうし、MEC食として作り置きできるものをフードコーディネーターとかに考えてもらって、掲載用の写真とるためにいっぺん作っただけでとくにそれを使って作り置き生活を実践とかそいういう検証はしないで本にしました」じゃないですかね(・・
いや、いいんですよ?MEC食は別に作り置きの食事法じゃないんですから。
いいんですけどね(・x・)
とはいえ、上にも書きましたが個人的には渡辺先生の今まで読んだ本の中ではこれがベストだと思ってます。
完全にそのまま言われたとおり作るんじゃなくて、
シンプルかつある程度日持ちするMEC食の「アイディア」本
だと思っておくと間違いないかも。
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