======= もくじ =======
刀の「ミュ」のほうを観てきました。
※全開ネタバレ注意※
初「ミュ」
刀剣乱舞の2.5次元は「ステ」と「ミュ」が両方製作されてます。
そういう作品ほかには知らないので珍しいんじゃないかなと思ってます。
ステのほうは初演のライビュを観たんですが、ミュのほうは「キャラが歌う」という部分に(あと、ニコのMADでちらっと観たことのある、テニミュの「ラケットを素振りしながら歌って踊ってる図」の記憶とかに)ちょっと抵抗があって観ようとは思ってませんでした。
そしたら歴女の友人がこれは頼むぜひ観てくれと2作め(トライアルを入れると3作め)の幕末天狼傳のDVDを貸してくれ……たというか貸してきたというか(笑)。分厚いレジュメがついてきました(・x・)
それでついに観たら思ってたほど「ミュージカル」ではなくて、劇の合間にキャラの心情をうたった曲が入ってるという感じで、しかも2部がなぜかライブオンステージ(・x・)
とてもふしぎなものでした(笑)が、案外この2部が楽しめちゃったというかむしろそっちのほうが楽しかった自分がいました。そっちがむしろふしぎ。
どういうものかわかったし、その後あんスタでいろいろと耐性もついたので、ちょっと現物を観てみたくなりました。やはり観るなら知ってるものがいいのでミュも初観劇なら刀一択です。
調べたら、ちょうどまた新撰組ものをやるみたい。
とくにこだわりはないので本会場でもライビュでもどっちでもよかったんですが(刀ステとった時はいや本会場はちょっと(;・∀・)だったのに(笑))本会場はもう発売済みだったらしくちょうどライビュの先行やってたので、申し込んでみたらすんなりとれちゃった(・x・)
あとで聞いたら、ライビュはだいたいとれるみたい? ステの伊達話の時、ライビュでさえとれなかったんでもっときついのかと思ってたんですがミュはとれるのかな。
というわけで、初ミュに出撃することになりました。
歌があること知ってるしあんスタでの経験から使っていいならペンラはあったほうが楽しいことも知ってる。
他作品のでもべつに怒られないだろうけど、やっぱり公式ペンラがいいかな(・x・)
公式サイトで物販について見てみたらライビュ会場でもある程度の物販はあるようです。
まあ、そうですよね私はどっちでもだけど本会場行きたくてもいけない人も多いんだしみんなグッズほしいよね。
ライビュの埋まり具合もわからないしグッズの売れ方もわからない。記念品だし売り切れちゃったらやだなあ、という気持ちとあんまし早くいってもねえという気持ち。
結局3時間ぐらい前(苦笑)にいきました。ペンラ買って、近くのショッピングセンターですこし買い物してカフェで休憩して、そういえば先に食べとくかと思ってレストラン街で食事したらほどよく開場時間でした。
ちなみに入場前に売店のぞいたらまだけっこうペンラ積んでありました(笑)。
かんそう:たのしかったです!(・∀・)
小並感。
いやほんと、楽しかったです。
音wwww程wwwwwwwwwww
って部分も含めて(笑)
きみらこんだけやっててちっともうまくならないな!!!!!w
いちばん歌うまかったのは榎本武揚でしたね。
刀剣男士(と書いてメインキャストと読む)じゃないし(苦笑)。
あと、新堀川(今回前回と別キャスト)と巴形がそこそこうまかったです。
今回、巴形薙刀というキャラがいて、私はこの刀が実装当時からけっこうささってました。外見がかなり好みの上に中の人がとてもいい\(^o^)/
もうあのゲームじたいに飽きてて情熱がないのでそこまでほしい!!!って燃える気持ちは持ちませんでしたが最初の入手機会が期間限定鍛刀だったので手持ちの資材がひとケタになるまでつっこむ程度にはがんばりました。結局来ませんでしたけど(・x・)(その後2度目の入手機会で確定報酬だったので確保しました)
で、今回巴形が出てて、チケとるまでは知ってたかな知っててもふーん程度だったんですけれど、公演はじまったら時たまTLを見るとやけに再現度高くてちょう美形でかっこいい巴形がいるんですよΣ (゚Д゚;)
No words to this crew! I mean this pic is sick!!! So sexy so dope, appreciation to these boys!
Yap we rock this!!!!! pic.twitter.com/pKMdFh1zGr— 丘山晴己 Haruki Kiyama (@HARUKES) 2018年4月28日
めっっっっっっっっちゃこれ楽しみや(>ω<)
ってなってたんですが。
想像してた以上にかっこよかったしきれいだったし姿勢よかったし優雅だったしバレエやってるのかなピルエットっぽいターンがすごくきれいだったし、すんごくセクシーでした(>ω<)
1部が挿入歌多めの(今回はいわゆるミュージカル的な歌も少しあった)お芝居、2部がライブショー。以前見たDVDより客おり(客席におりていくこと)のファンサ(ファンサービス。手を振ったりうちわに書いてある「○○して」を拾ってハートマーク作ったり投げキッスしたりする)が長くてめっちゃ手厚くてすごかった(・x・)そこが観客の反応のいちばんよかったとこなんだなあというのがよくわかる手厚さでしたが、そりゃあの美貌で間近から投げキッスとかされたら死ぬわな(・x・)と巴形が投げまくってるのを見て思ってました(笑)
気になることがないわけじゃない
とはいえ、手放しで絶賛できるかといえば、私は、そこまでじゃなかったです。
いや音程のことではありません(・x・)
張って伸ばした音程を線にしたらまっすぐじゃなくてぐにゃぐにゃしてるとか下向きの曲線だとかはさいしょから織り込み済みだからね。あれは楽しむところなのでべつにいいのです。
もっと根本的な部分、演技の手前のところ、つまり脚本とか演出とかにちょっと納得いかないものが残りました。
がっつりネタバレですがそもそもストーリーは、
(別軸で巴形の自分探し的なストーリー?もあるんですがここでは割愛)
坂本龍馬暗殺の現場に立ち会った刀剣男士たち。陸奥守吉行はとくに感慨も感じていない様子で平然としている。和泉守兼定はそれが理解できない。あいつには心がない、と感じる。
以前長曾根虎徹が近藤勇の死に立ち会った時に取り乱した姿と比べて陸奥守はおかしいと主張する和泉守。ああ見えて繊細だし気遣いのできるやつだ、となだめる長曾根。
新撰組の刀たちに幕末への出陣命令が出る。時間遡行軍の目標は土方歳三らしい。土方の暗殺が目的かと思われたが調査を続けるうちにどうもそれは逆で、時間遡行軍は土方を勝たせて歴史を変えようとしているらしいとわかる。形としては土方が時間遡行軍を率いる形になり、このままでは史実に反して生き延びてしまうかもしれない。そうなった場合、刀剣男士たちが土方を殺さなくてはならない。
和泉守の心痛を心配した堀川国広がいっそ自分の手で、と単独で土方陣に潜入しようとして捕縛されてしまい、堀川を救出する過程で成り行きで和泉守たちも土方本人と接触してしまう。迷った挙句相談を持ちかけてそれが必要なことならやるべきだ、と本人にも発破をかけられる和泉守。だがもとのあるじを自分の手にかける踏ん切りはつかない。
そうこうするうちに土方は榎本武揚に招かれて函館へ戦いの場をうつすが軍勢はどんどん劣勢に追い込まれていく。
史実上の没日、土方は同行すると主張する榎本に当て身を入れて単独で出陣する。自分さえ死ねば榎本はじめほかの同志たちは投降さえすれば命は取られないことを土方は理解していた。刀剣男士たちも、時間遡行軍と戦いながらそれを追う。
ずっと土方に従ってきた指揮官格の時間遡行軍もついに倒されて、土方を守るものはいなくなる。
土方の前に和泉守が立ちはだかり、対決して深手を負わせる。負けを受け入れた土方は和泉守に首を差し出すがどうしても和泉守は土方にとどめをさすことができなかった。
よろよろと去っていく土方に陸奥守が銃を向ける。それに気づいた土方は頷いて己の運命を受け入れる。
というもので、ここで銃声が轟いて、暗転のあと本丸に帰還後、陸奥守におやつ?のだんごをとられて返せー!って追いかけ回す和泉守をみんなが笑って見てる心あたたまる(?)エピローグになるんですが。
むつにやらせる意味が曖昧
そりゃあ、兼さん(和泉守)にできないなら、ここはむっちゃんでしょう。土方歳三は史実の上でも銃弾を受けて亡くなったらしいですし。
だからその解決じたいには文句はないんですけども。
なんか、そこへいたる道すじが雑に見えるんですよね。
陸奥守が坂本龍馬の死を前に何も感じないほど無神経なはずがない。
細かいところで気を使えるやつだ。
それはけっこうなんですが、そうだと納得できる場面がない(・x・)
誰かが言ったからそのセリフだけでそういうことで!ってされても困る。
じつはあるのかもしれませんが、すくなくとも私には理解できなかった。
不殺の意味がわからない
陸奥守はなぜだか敵を殺さないらしい。
そもそも殺してない、逃がしている、というのも、「なんで殺さないんだ」「どうしても殺さないつもりか」とせりふで説明されてようやくわかる程度ですが、そこは殺陣だからはけていったのが死んで去っていったのか逃げていったのかがわかりづらいのはしょうがないとして。
たしか「できる限り殺しとうない」だか「殺さんですむならそのほうが」だか、そんな感じのことを言ってましたが。
意味がわからない。
刀剣乱舞には何人か、殺生とか戦いそのものを嫌ってるキャラっていますけど、むつはそこに入ってません。「よぉ狙って、ばんっ!」なんて戦闘ボイスもあるんで、むしろやる気満々です。それがなにをいきなり不殺派に転向してるのか。オリジナル設定ならそう思うにいたる事情をつまびらかにしてくれませんかね(・x・)
人間を殺さないならまだわかりますが、時間遡行軍殺さない(倒さない)ってそれどんな意味があるの?むしろ利敵行為やん。それで時間遡行軍による歴史改変をどうやって防ぐんだよ(・x・)殺さないで逃がしてやった敵が改心して与えられた命令にそむくことでも期待してるの?何かそう思うようになる原因とかあったの?だったらそういうふうに説明すべきじゃないのかな。
陸奥がちゃんと敵殺してたら土方さんちゃんと(?)史実どおりに死んだかもしれんやん?
なぜ殺さないといけないのか
そしてさらに前提として。
そもそも土方を殺さなくてはならない理由が判然としない。
土方に時間遡行軍が味方してる、それで土方軍が勝ち進んでしまって歴史が変わってしまう、だからそうなったら土方を歴史どおり死なさなくてはならない、つまり彼ら刀剣男士が殺さなくてはならなくなる、っていうならそれは必要なことだろうと思うし、わかる。
土方さんが妄執なり時間遡行軍そのものなりにとりつかれて正気を失ってるとか、もはや人間じゃないものに成り果ててるとかなら、それもわかる。兼さんは土方さんのためにも土方さんを斬ったでしょう。
でも負けてたし、正気だったじゃん。
きっと兼さんや新撰組スキー土方推しな歴女ちゃんたちあるいはソシャゲの美形キャラとしてしか土方さんを知らない女子が理想にしてそうな、私は歴女じゃないし新撰組ほとんど知らないけどまんがとかドラマなんかでふわっと持ってる土方歳三のイメージにかなりまんまな土方さんだったよ。まあ、そうじゃなきゃ兼さんが葛藤に葛藤した果てにやっぱり斬れませんできませんって泣き崩れる展開に持っていけないからね、そうするしかなかったんでしょう。
あのキャラ造形で、戦争に負けて、むしろ自分さえ死ねばせめて今生き残ってる同志たちを守ることができる(おそらくは近藤さんのことは守りきることができなかったから。榎本に「今度ぐらいは守らせてくれ」みたいなこといってたし)と知ってる以上おそらくは逃亡する意志はなかったでしょう。刀剣男士がわざわざ殺さなくても、自害でも流れ弾にあたるんでも新政府によって死刑にされるのでも兼さんにずばずば斬られてたからそれがもとで死ぬのでも、ここで土方歳三が死ねば根本的な流れとして歴史は変わらないよね。
じゃあ、なぜ刀剣男士は土方を殺さなくてはならないのか。
ほらわかんない(・x・)
そこ一番キモよね?
土方は「銃弾を受けて死んだ」と明確に史実にあるから兼さんが殺しちゃいけなかったんだ、って言ってるツイートも見かけましたけど、じゃあそもそもなんで史実を明確に知ってる刀剣男士が当事者の兼さんは冷静さを欠いてたってことにして除くとしても数百年生きてる刀が5本もいて兼さんが土方を殺すのをただ見てたのか。むしろ兼さんに殺させようとして見守ってて誰も手ぇ出してなかったよね?
おかしいやん。
エモーショナルな部分では、もちろん、この流れはこれでいいんだとは思ってます。
みんなあそこで泣くんだよね?「できません!」って叫んで「ばかやろう(苦笑)」って土方さんに兼さんが頭ぐしゃぐしゃされたり、むっちゃんが銃かまえたことに土方さんが気がついて笑うところとか銃声が轟いて陸奥の拳銃から一筋の白煙があがるとことか。
うん、そこはいいんだ、そこは。
そこにいたるまでの過程が雑なんだ。
演じる側も演じさせる側も、そこなんともおもわんかったのかな(・x・)
それとも大楽だけ誰かそのへんのせりふぽろっと忘れて抜いちゃったのかな。
とはいえ総じて楽しかったのは事実
堀川がなんの脈絡もなく途中からいきなり陸奥をむっちゃんさんって呼び始めた(前半は、すくなくとも違和感はなかったから呼んでなかったか陸奥守さんだったはず)とか、ん??と思うところがいくつかほかにもないわけじゃなかったんですが。
ペンラが6色で、どれもなんだか淡くて中途半端な色で、中でもどうして兼さんがペールブルーグリーン?なのか。赤系ほかにいないんだから兼さん赤でいいじゃんね、とか。陸奥だってもっとぱっきりオレンジでいいんじゃねえの? とか。赤は加州の貴色で本人が出てなくても使ったらお手打ちにされたりするとかなのかしら。
でもまあ、大事の前の小事(意味がちがう)。
18時半スタートが、本編終わって休憩入ったら21時でした。
すごいね本編2時間半もあったよ!
20分休憩が入って、ライブ終わって劇場出たらだいたい22時。
ライブは、だから30分ぐらい?
これも、前のミュのDVDで見たライブより曲も歌もダンスもちょっと全体に雑っぽく思えたりもしたけど、歌踊りのうまさが求められてるライブじゃないし、2時間半芝居したあとじゃそりゃ多少へろっててもしょうがないなと思うし。
最初のほうにも書きましたけども総じて楽しかったし巴形が美しかったので、観に行ったことじたいは別によかったと思ってます。
ただ、私はほかのミュをまだ見てないのでこの新撰組系2本だけに限って言うと、ステのほうが1本単位でもシリーズとしても、きちんと考えて練って構成されていたとは思う。
もしかしたら事前にTLで拾った絶賛に期待しすぎてたのかもしれませんが。
今のところは、ミュとステどっちができがいい?と聞かれたら私はステと答えます。