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【感想】Memories of Marionette あんさんぶるスターズon stage Extra stage

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======= もくじ =======

最終日のライビュを観て、発売になった円盤も鑑賞したので、感想。

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期待度は正直低かった

ステフェス直後に発表されたMoMことMemories of Marionette。

題名でわかるとおり、ValkyrieがメインのExtraStageです。

またコアで地味なとこを、というのが、新作の情報が出た時の感想でした。

題名を見ればマリオネットイベが中心になることは明白でしたが、あれほとんど過去語りで現在の話がほぼない上にストーリーとしての起伏もほとんどないんですよね。なずにゃんとValの設定が開示されたという意味では重要性は高いんですが、過去にこういうことがありました、っていうのをひとこと言うだけですんじゃうネタをむりくりストーリーっぽく水増ししてるだけという。

Valをステに投入するならたしかにあのイベントを省くわけにはいかないけど、あれをどうやって1本の舞台の脚本にするの(・x・)というのが最初の感想でした。

その後出演者にRa*bitsとfine、紅月が追加発表されて、ということは七夕祭。

まあうん、時系列でいうとValの公式復帰戦は七夕祭ですからこれも妥当っちゃ妥当ですが。

でもあれだって決してストーリー的にすごく盛り上がるものじゃないし。

正直、これはあまし期待できないなあ、というのがその時点での感想でした。

なのでチケとりには不参加。

ただ、いままでのあんステは結局さかのぼってDVD買ったりして全部観たし、みかをやるのが義伝でくりちゃんをやってた猪野くんで彼がみかをどう演じるのか興味はあったし、新キャストの初舞台なので、ライビュやるならいこうかなー、ぐらいの見たさでした。

しかしなかなかライビュ告知出ない(・x・)当日券もあるようなツイートを公式がしてる。

まあValだからなーコアなファンはいるけど正直メジャーじゃないから難しいのかなー。しかもバンドルがキャスト全とっかえのfine紅月、あとRa*bits。

新キャストだらけだし、らびっつは初回公演からいるけどそもそもユニットとしてのバックグラウンドがほぼなくて描けるようなドラマがないし、大々的にfineと紅月を卒業させた裏で同じコンサートに出演してた(しかもそれこそ初演から出演してた)しののんの櫻井くんをサイレントキャス変して炎上したばっかりで、らびっつPでもステ重視ならそれがゆるせなくて今回はチケとらない、って子もいそうだし。しかも日程が一部、中の人イベントともかぶってて両方同時にはお金出せないって子もいるだろうし。

厳しいかもねーこれは、と思ってたら、かなりぎりぎりになって仙台だったかの大楽のライビュが決まったので、じゃあこれは観るべしってことだなと思ってチケットとって観に行きました。

鑑賞した結果、円盤は買うことに

というわけで大千秋楽のライビュを鑑賞。

いろいろ思うところはありましたが、猪野くんの演技がすばらしかったのと、一瞬だけ泣けた場面があったのと、いつもの手ですが、大楽の最後に発表された夏の新作公演の優先申込みシリアルが付属するということで円盤は買うことにしました。

以下、所感をあれこれ。

シナリオ

予想どおり。いろいろ無理と横着と不親切だらけ。

そもそもValの過去バナと七夕祭はまったく別のイベントなわけで、それをむりやりいっしょくたにしたというかできなくて完全に流れが2つに分断されてしまってる。

追憶部分のあと現在のValの状況を、みかの「最近はこの地下ライブハウスでの活動で人気が戻ってきたのに今日はおれは歌わなくていいってなんで?」のせりふだけで全部省略しちゃったよ(・x・)エピソードで描けよそこは(・x・)そういうところをこそ見せなくちゃだめだろう(・x・)

しかもさらに、そこに本来の七夕祭イベントに入ってた光の逃げ隠れとか押し込もうとしたせいで完全に失敗してる。いきなり紅郎に肩車されて「高いんだぜ気持ちいいんだぜー」できゃっきゃしながら出てきておまえが逃げてるせいだもあったもんじゃないし、「光がレッスンに出てこない」というシーンがワンシーンたりともないのに「こんなにレッスンをさぼるなんてどういうことなんだ」って言ってもなんの説得力もないよ(・x・)

もちろん、観客はそもそもファンです。言ってはナンですがVal主役でRa*bitsとfineと紅月しか出てないステにいこうと思うくらいならそれなりにかなり登場ユニットが好きな転校生でしょう。だからマリオネットイベも七夕祭も、最近転校してきた転校生だったとしてもがんばって復刻回してシナリオだけは回収して把握してるんでしょう。

でもね。

たとえ客が筋立てを知ってるとしても、それは説明や描写を省略していいってことにはならないと思うんです。

そもそも2.5は観客が原作を知っていることを前提にしたものです。

その上で、どこまで作り込んで原作を再現できるかを楽しむ舞台芸術です。

受け手が知っていることに甘えて共有知識に補完を丸投げするのは二次創作のやりかたです。

そりゃあ、なにもかもを詰め込めるかといったら無理だとは思いますけれども、「なんでこのところレッスンさぼりまくって逃げ隠れしてるんだよ」というせりふを使うなら最低限レッスンをさぼってるシーンと友也に追いかけられて逃げ回るシーンを2回は入れるべきでしょう。でなかったら「このところずっと」というせりふにリアリティがなさすぎる。しかも最後に成長痛とも言わずに「いてててて」「最近膝が痛いんだぜ」のせりふをとってつけたようにつっこんでこれがまた落ち着く先が存在しない。

そもそも、光のこの一連のどたばたは、七夕祭関連のイベントに存在はしてますがValというか宗と英智の確執やValの公式ドリフェスへの復帰には1ミリもかすってない。独立した、Ra*bits内部のみのもめごとです。というかもめごとでさえない。あまりにも他ユニットとの接点を作れないから仕方なく(としか思えない)、逃げてる途中で紅郎にぶつかって、逃げ出さないように肩車をしてもらうなんて苦しいエピを作って鬼龍をからめたくらいです。

そんなたあいも意味もないエピを、復帰するか強制解散か、なずなの現在の所属ユニットをたたきつぶされてもいいのか、それとも観念して公式ドリフェスに参加するか、という現在の権力者とかつての君臨者の殺伐としたやりとりに放り込んだら浮くに決まってるじゃないですか。

まあ、もちろんRa*bitsPだって観劇にはきてるでしょうし、完全に排除してしまったら今度はRa*bitsPが黙ってないでしょう。

だけど、残すんならもうちょっとさあ・・・(・x・)

と思うんです。何かもうちょっとやりようはあったんじゃないのか。

もちろん内部事情は私は知りませんので、そういう努力はなされたものの、はぴえれのほうで本来のイベントから逸脱する流れにすることにはOKが出なかった、とかなのかもしれません。

事情も知らないくせに観客の分際でえらそうに言うんじゃねーよとライターさんには言われるかもしれませんが。

いち観客として、これはできの悪い編集だと感じたし手抜きだと感じた、ということで(・x・)

 

それから。

ライブとライブじゃない部分の配分が悪すぎる。

なにせ話が話です。半分以上がもちろんのことValのしかも過去の話。

なので、前半は紅月にもRa*bitsにもfineにも、出番がありません。

1幕の最後に、今までなんの出番もなかったのにただ出てきてじゃじゃーんってポーズとられても、でっていう(・x・)ってなっちゃいます。

結局、Val以外のユニットのライブはほぼ七夕祭当日のみ、fineなんかストーリー面でも出番皆無だったのに曲も1曲しかなくて、出てくる必要なかったんじゃね、っていうくらいの扱いでした。

英智が出てくるしいちおう七夕祭でValと戦ったことになってるから出さないわけにいかなかったけど原作にfineのシーンほぼないし、追加エピ考えるほど重要じゃなかった、ってところですかね(・x・)印象的なせりふのあった弓弦や、ライブ後の英智と長めのからみシーンがあった渉はともかく、桃李ほんとにいたのかいなかったのかもわからないレベル。

なのに、物語の収束後、なんの脈絡もなく、現在のValのステージが2曲ある。

これはまあ、JudgeOfKnightsもそういう形式だったんで、ExtraStageシリーズはこういう構成にするって決まってるのかもしれませんが。

JudgeOfKnightsの時は今まで4人だったKnightsが5人でステージをしてる場面を見せることで具体的には語られなかった勝負の結果を見せてるという面もありましたが、今回はほんとに脈絡がない。たんにValが歌ってるだけになっちゃってる。

まあ、その是非はおくとして、つまり、それだけ舞台の尺に余裕があるってことです。

だったらシナリオだってもうちょっとまともに構成できたんじゃないの? 1幕に現在のfineや紅月の実力や対して引きこもったり地下ライブハウスでしか活動できてないValの現状を見せたり、Ra*bitsのフレッシュさ、もしくはなずなが正式にValを脱退したミニシナリオだってあるんだからそういうのを入れ込んで、実際のマリオネットの導入みたいにそこから過去回想に入るとかさ!

そうすればもっと全体のバランスよくなったんじゃないのかな!(>ω<)

演出

これはもう、言っても詮ないことというか(・x・)

どうしようもないことはわかるんですが、2.5次元化ならなんとかしてほしかったというかもしかしたらしてくれるんじゃないかとほのかな期待をいだいてたけどやっぱりむりだったかー(´・ω・`)というか。

Valkyrieの世界観とか独特のとか宗の美意識とか。

そういうのがね。

 

まっっっっっっっったく、伝わってこない(・x・)

 

七夕祭のValのステージを見て桃李が「あんな、自分の命を削ってるような踊りなんてボクにはできない!」って顔を覆うシーンとかね。

今はなつかしいあんステ初演時に、零に「吾輩たちのステージを見て、おぬしらの越えねばならぬ壁の高さを思い知るがよい」みたいなことを言われてアンデが歌いはじめた場面での、「なんてハイレベルなんだ・・・!」ってセリフをきいた時みたいな顔になりますね(・x・)

ただその、今回に関して言えば、Valの2人は十分に歌も踊りも上手でした。そこに不満はありません。

なんです、が。

そもそもValkyrieの「宗の美意識によって構築された独特で余人の追随を許さない世界観」がどんなものなのか、だーれも知らない知られちゃいけない状態。

そして、舞台上に用意されたそれが、それほど独特で尖った天才の感性によって構築された異質な世界観に思えたかというと、

 

んーん(・ー・三・ー・)

 

見えないんですよねー。

ただのスチームパンクもどきにしか見えない。

でも、それは脚本が悪い演出が悪いという以前の問題で。

そもそも原典はテキストです。ただの文字です。

Valのステージに関しては、抽象的な描写しか存在しません。まあ、そもそもあんスタってライブシーンというか基本的に描写ってものがまずないんですけども。

宗は天才という設定だし。もう、そもそも天才という形容詞からして具体性がないじゃありませんか。

わずかにあって、みかのダンスが人間には不可能なふうに体が折れ曲がってる、とか、その程度。

そんなの人間の役者さんにやらせるわけいかないし(・x・)

まあ、書くのは自由ですからね(・x・)具体性を欠いたちょうちんならいくらでも吹き散らかせます。

どんなものなのかわからないまったく描写もされてないものを具体化しようったって限度があるのは理解できます。

ほかのユニットならね、人知の及ぶところだからこっちも想像がつくしその想像からそう離れたものは出てこないんですが。

だからValもなんとかしてくれるんじゃなかろうかと思ったんですが。

が。

やっぱりむりだったようでした(・x・)

でも、そこで納得できるものを見せてくれないとすべて砂上の楼閣っていうか全部が虚構にしか見えなくなってしまうんです。

英智がステージのあとで何度も何度も狂ったようにValのステージを脳内再生し続ける場面とかね。そこまでするほどのこと?あれが??(・・?ってなっちゃう。

ただの(?)ユニットの1つとしてならとくに問題はないんですけども。

原典テキストにあるような、突出した天才性を感じるステージでは、残念ながらなかったなー、って。

でも、これは、ないものねだりというか仕方ないことだとは思うので。

演出家さんは天才斎宮宗ではなく、数あるお仕事の1つとして今回の舞台を作ってるだけなわけで、そこまで求めるのは酷なんでしょう。じゃあどういうのが天才的でValにしかない独自の世界観なのかって言われたらこっちだって具体的なことは言えませんしね。

だから、希望としてはもうちょっとなにか出てこないかなと思ってはいたけどしょうがないよね、と思ってます。

 

あとね。

どうやっても。

大崎捺希は女には見えません(・x・)

「女のひとでしょ?」「おれはおとこりゃ!」「ええっ? 女のひとでしょ?」

のそらぞらしさよ(・x・)

いやほんと、原作がそうなんだけどさー。

そもそも原作の絵からして女には見えないし、もう原作の時点でまっったく無理ありまくりなんだけど!そもそも夢ノ咲学院は男子校なんだから「男装してるかと思った」とかありえないんだし!男が女子校に女装して潜り込んで誰にもバレないエロゲかよ。まあ、メインライターさんはもともと(現役の?)美少女エロゲのライターさんらしいですが。

でも、原作がそうだからってその無理を無批判にそのまま使うんじゃなくて、なんかうまく誤解を与えたことが伝わるようななにかを考えようとか、思わないのかなあ舞台化スタッフって。

わかっててやってない手抜きなのかそもそもそういうことをきちんと考えようという意欲さえないのか、それとも意欲があってもやると怒られるからやらないのか。

どこに失望していいのか、もやもやするからそれだけ誰か教えてくれないかなー(・x・)

ライブ

あんステは基本としてステであってミュではありません。

歌が入るステはけっこうあるみたいですが、それがなんか主題歌的なものだったらべつにどんなアレでも文句は言いません。

ですが、あんステに限っては、原典の性格上も、ライブシーンは無視するわけにいかない要素です。

にもかかわらず。

ちょっと今回のライブはいただけなかった。

 

まず、七夕祭専用衣装が、

 

安い。

 

とにかくちゃっちい。

ユニット衣装はちゃんとしてるのに、なんでどのユニットの衣装も七夕祭用のはあんなに安っぽいのか。

まるで中学生が作ったコスプレ衣装。

ユニット衣装じゃないからっていってもジャッジメントのときのKnightsの衣装なんかすっごいクオリティだったじゃないですか。なのにこれですよ。いくら4ユニットあるといってもさあ。

まあ、ゲーム内の設定として、あの衣装ってたまにしののんや鬼龍が手伝ってくれたり、宗くんが自分で作るみたいな例外を除いて、参加ユニット全員分、基本的に転校生が(ドリフェスじたいの企画運営準備とグッズを余裕で来場者に売れる数手作りして参加するユニットのレッスンにも立ち会った上で)それも一週間以内ぐらいでデザインからおこした上で作ってることになってるんで、ほんとにそうだとしたらそもそもたかが高校2年生しかもこないだまで裁縫なんかやったことのない素人一般人女子がやってるわけなので、あんな感じのクオリティのものなのかもね、と思わないでもないので、あれはあれである意味正しいのかもしれませんが。

まあ、ステには転校生いない設定ですし、このときのValの衣装は宗が作ったはずですけどね(・x・)

それにしても、今後の舞台では使い回せない、1回しか着ないものだとしても、ジャッジメントでできたんだからもうちょっとがんばってほしかったところです。

 

それから。

振り付けが気持ち悪かった。

めっちゃ主観的な物言いで恐縮ですが!(CV:北川尚弥)

何がどう気持ち悪いかというと、全体になんかくねくねしてるんです、振りが。

手の動かし方とかね。

つまり、この舞台でのValみたいなんです。

Valは、前述のように異端ユニットとしての位置づけを与えられています。

宗が天才肌の天才という設定なので、それをてっとり早くそれっぽく見せようと思ったら、くねくねしたなんだか前衛的なのか頭おかしいのか紙一重っぽい感じの振りをつけるのが楽です。

でも。

Valはそれでもいいでしょう。中の人ライブでもやっぱりValの曲はくねくねしてましたから、たぶんあのくねくねした感じがValの振り付けの共通イメージなんでしょう。

でも。

なんでRa*bitsとfineまでくねくねしてんの(・x・)

紅月は、百花繚乱は途中まで?今までの振りを踏襲してましたし、もう1曲は太鼓たたいて見栄切ってたんであんまり目立ちませんでしたが(それでもなんかちょっと気持ち悪かった)。

Ra*bitsは「かわいい」がコンセプトとはっきり言葉にされてるユニットだし、fineはとくに明言はありませんが夢ノ咲学院を代表するトップアイドルグループで、かつ「皇帝」を擁するグループです。ユニット衣装だって白のしかもクラシカルなスーツがベース。つまり高貴とか気品とかそういう路線です。

そういうユニットが、なんでうねうねぐねぐね動いてるの(・x・)

途中で、これもしかして振付家いままでと違うんじゃねーかな、と思いました。

振付家には、それぞれ自分の色、みたいなものがあります。

まあ、個性という言葉で表すのが一番無難でしょうか。

独自の言語のようなものがあって、特定の動きを多用したりします。

多用というか、ついやっちゃうクセみたいなものですね。

今までのあんステの振り付けも、ユニットのコンセプトに合わせてそれぞれある程度テイストを変えてはありましたが、やっぱりちょっとしたところに振付家のクセが出てます。別の曲なのに、同じ(似たような)動作が入る。ちがうユニットなのに、同じ仕草をする(苦笑)。ああ、ずっと同じ人がやってるんだなあ、もうちょっとうまくクセ隠せばいいのになー、ばればれだよ?って思って見てました。

とはいっても、いかにも王道の「アイドル」的なイメージの振りだったし、差を出そうとしてユニットのイメージを外れた路線へ転落するよりはいいかな、と。

ところが、今回はその、少々苦笑をともないはするもののある意味アイドルユニットの振りとしては正しい、いつもの見慣れた感じがないんです。

だから、たぶん振付家違うんじゃないかなあ、と。

といってもあくまでも推測です。私文系なので舞台芸術に関してはあくまでも素人の観客です。

これで、「じゃないかな」なんて書いてじっさい違ったら恥ずかしい(>ω<)

あとから思えばサイトにも載ってるはずなので確認すればすぐわかったのかもしれませんが。

たぶんちがうけど、確信があるわけじゃないし、とか思って感想エントリを書くのをためらってるうちに円盤が出たので、ようやっと確認したら、やっぱり別の人でした。

正確に言うと、今までの人の名前と、新しい人の名前と、2つ並んでました。

でもこれってつまり、ほぼ今までと同じだった(全部かもしれない)百花繚乱とこれはもう定番のエンディング曲しんぎんしゃいんの振り付けに対するクレジットだろうと思うんです。

じゃなかったら、Val以外のユニットの振りを見て「今までのステと方向性が違う」とは思わないと思うので。

もちろん前の振付家の振りを模倣しろと言うつもりはありませんが。

すくなくとも先発の作品がある以上は、担当者が変わっても既存のユニットに関しては既存の路線に寄せてほしかったなあ、と思います。

新キャスト

今回、弓弦以外のfine3人と紅月全員、それからしののんが新キャストでした。

べつにキャス変じたいは絶対にあってはならないこととかではありませんし、あんステ自体すでに何人かキャストが変わってます。2.5って長く続く作品はそういうことがよくあるようです。

だから、キャス変そのものには文句はありません。

問題は新キャストがどのくらいそれらしく見えるのか、ということ。

ふつうになじんでてくれるならべつにそれでOKです。

が。

蓮巳と英智だけはちょっと、私は受け入れきれませんでした。

蓮巳に関しては、宮澤くんはよくやってたと思います。

ただ、私マジで小松くんの蓮巳のあの色気がほんっっっっとにエロくてたまらんって思ってたので!!!

小松くんの蓮巳ははじめて生身の人間をBL的な目線でどうこうしたいと思いましたが宮澤くんの蓮巳にはどこもぴくりともしない。

これはもう性癖レベルの問題なので、ごめんねきみが悪いんじゃないんだ、という気持ち。

 

それから英智。

うん、ごめん、きっと演技力がないわけじゃないとは思うんです笹森くんも。

でもどうにも、気品が足りない。

俗なんです。

「皇帝」じゃない。

貴種の持つ生まれながらの威厳みたいなものが、前ちゃんにはあった、支配者の絶対的なオーラが、どうしても感じられませんでした。

とくにライブ後に渉にValのライブのことを語るシーン。

唾液をすすりあげる仕草がたまらなく下品で。

皇帝は、そういう時でも当然のように貴族のままであるべきなんです。

Valのステージに圧倒されて恐怖と憧憬と瞋恚に打ち震えている時も。

前ちゃんが舞台の上=皇帝としては絶対に泣かなかったように、皇帝は皇帝として絶対に譲ってはいけない、皇帝としての矜持があるはずで、笹森くんの英智にはそれが感じられなかった。

もしかしたらこれは演技力ではなく演技指導の問題で、つまり演出面での解釈違いかもしれません。

だとしたら、英智をああいうふうに演じてほしくはなかった、というのが正しいのかもしれませんが。

いずれにしても今回の英智は私の求めていた英智とはかけ離れていて、残念です。

演技

と、だいぶ文句ばっかり言ってきましたが。

私はDVDを買いました。

冒頭のほうにちょろっと書きましたが、みかの猪野広樹くんの演技が、とにかく素晴らしかった。

ふだんの、言葉もろくにしゃべれない、ほとんど白痴じゃないのってくらいの幼稚さの下から時折ちらっと姿を見せる、強烈な執着と依存からなる凄絶な狂気。

とくにラストシーン間際の、「おれのしあわせはお師さんの世界の一部になることや」の表情たるや。

あれだけでもDVD1本の価値あります。

 

あと、最後の、なずなが宗(の庇護)に別れを告げる場面。

「おれ、幸せになるから」

に、泣かされました。

率直に言って、私大崎くんってあんまり評価高くないんですが。

この時はぐっときました。

結論:かなり楽しめたけど夜道には気をつけて

というわけで、DVD買いました。

私は、とっても楽しかったです。

映画館じゃなく家で見ても、みかのあの表情にはぞくぞくしました。

が、これが万人に勧められる作品かというと、確実に無理。

2.5はえてしてそういうものですが、たとえばJudgeOfKnightsなら、ちょっと2.5に興味あるんだよね、っていう人に、じゃあ見てみる?と勧めても大丈夫かな、と思います。

演技と歌とダンスのクオリティも高いし、何より、

ストーリーがきちんと作品内で完結してる

これがほんと大事。

今回のあんステは、場面場面で光るところはありましたけれど、根本的な部分でバリバリのValPか、完全箱推しで夢ノ咲学院のことならなんでも知ってるし全部脳内補完できるしなんでもおいしい転校生でないとちょっとぺってしちゃうかも、という完成度かと思います。

それでも、私は買う価値があると思ったので買いましたし、ValPにはとってもおいしかったと思うし、次がアンデ主役で海賊フェスだって発表されたので、円盤の内容なんかどうでもいいけど優先申込券がほしいっていう客もだいぶ買ったことでしょうから、円盤はじつは採算ラインあんまり高くないという話も聞きますし十分な売上にはなったとは思います。

が。

クオリティが高いとはいろんな意味で言えなかった部分が多いので、売れるからってこういうのを続けてるとそのうち脱落者が増えていって気がついたら客がいなくなってるよ(・x・)と思うのでありました。

月夜ばかりじゃないからね。ちゃんとあかりをともして足元を照らしてほしいものです。

次はアンデと流星隊の海賊フェスにクロスロードをからめるらしいです。

いちおう、まだ、期待はしてます。

【Blu-ray】舞台 あんさんぶるスターズ! エクストラ・ステージ ~Memory of Marionette~ | アニメイト
≪収録内容≫ ■本編 ■ライブシーンのみ全景映像 ■バックステージ映像 ≪キャスト≫ 斎宮宗 : 山崎大輝 影片みか : 猪野広樹 仁兎なずな :

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